北京地下鉄は2018年12月30日、プレスリリースにて12月30日に地下鉄6号線と地下鉄8号線で延伸したと公表した( 6号线西延、8号线三期四期12月30日开通试运营 )。また北京地下鉄は2018年12月29日、プレスリリースにて12月30日に地下鉄6号線で運転間隔を短縮すると公表した( 明日新线开通 6号线缩短运营间隔 )。今回はこれについて見ていく。
1. 路線延長で飛び地路線解消へ
今回の2018年12月30日北京地下鉄ダイヤ改正では、2路線で路線が延伸した。
まずは地下鉄6号線。これまでの西の終点だった海淀五路居から地下鉄S1号線の起点金安橋まで、全長10.3km、5駅間が延伸した。これにより地下鉄6号線は金安橋~潞城間の全長52.9km、31駅間、全線所要時間1時間24分の路線となった(外部サイトの路線図はこちら)。
また地下鉄S1号線が金安橋で地下鉄6号線と接続するようになることから、飛び地路線が解消された。
車両は最高速度100km/hの8両編成B型車を引き続き使用する。
ただ、地下鉄1号線と接続する苹果園は地下鉄6号線の駅のみ未開業となっている。開業は2020年12月を見込んでいるようだ。
確かに地下鉄S1号線の飛び地解消は大きいが、北京の都心部を結ぶ地下鉄1号線と連絡できないのは如何なものか。
ただ、地下鉄S1号線の苹果園延伸も2020年12月を見込んでいる。その頃には確かに地下鉄6号線を苹果園に停車させる意義は薄くなるだろう。
ではダイヤについて見ていく。今回の路線延伸に合わせて地下鉄6号線は車両増備が実施され、平日は65運用に、土休日は30運用から45運用に拡大することとなった。
平日朝ラッシュ時は区間運転も走る車公庄西~潞城間は2分30秒間隔、全線運転のみが走る金安橋~車公庄西間は3分45秒間隔となっている。どうやら車公庄西で3本に1本が折り返しているようだ。
また土休日朝夕ラッシュ時は全線運転のみの運転で5分間隔から4分間隔に短縮し輸送力が25.0%増加するほか、土休日昼間も全線運転のみの運転で7分間隔から5分間隔に短縮し、輸送力が40.0%増加した。
初終電について見ていくと、初電は今回のダイヤ改正で新たに開業した区間のみの列車が設定され、西行きは海淀五路居4時52分発金安橋行きが1番列車となった。なお東行きは従来の初電を延長した金安橋5時08分発潞城行きとなった。
なお終電は西行きはこれまでの終電をそのまま金安橋行きに延長した形となり潞城22時49分発金安橋行きが設定された。また東行きもこれまでの終電を金安橋始発に伸ばした形となる全線運転の金安橋22時25分発潞城行きと区間運転の金安橋23時36分発草房行きが設定されることとなった。
2. 路線延伸も分断路線誕生へ
また今回の2018年12月30日北京地下鉄ダイヤ改正では、地下鉄8号線も延伸した。
いや、延伸したのも間違いではないが、延伸開業した区間と既存開業区間とつながらない区間の双方が開業した、という方が適切だろう。
まずは純粋に延伸開業した方から見ていこう。延伸したのはこれまで南の終点だった南鑼鼓巷~中国美術館間の1.9km、1駅間となっている(外部サイトの路線図はこちら)。。車両は最高速度80km/hの6両編成B型車を引き続き使用する。
今回の延伸に伴い車両増備が実施され、平日朝ラッシュ時は2分53秒間隔から2分30秒間隔に短縮され、輸送力が増加することとなった。
初終電も南鑼鼓巷発着を中国美術館発着に延ばした形となっており、初電の南行きは回龍観東大街4時40分発中国美術館行き、北行きは中国美術館5時27分発朱辛庄行きとなっている。
また終電は朱辛庄22時05分発中国美術館行き、北行きは中国美術館23時05分発朱辛庄行きとなっている。
一方、既存開業区間とは離れた区間でも同時開業した。珠市口~瀛海間の16.0km、11駅間で、この地下鉄8号線南区間の所要時間は30分となっている。
なおこの地下鉄8号線南区間は、平日朝夕ラッシュ時に4分間隔で運転される。
初電は南行きが珠市口5時50分発瀛海行き、北行きが瀛海5時15分発珠市口行きとなっている。また終電は南行きが珠市口23時35分発瀛海行き、北行きが瀛海23時30分発珠市口行きとなっている。どうやら初終電とも北行きの初電や終電がそのまま南行きの初電や終電となって折り返しているようだ。
なお、分断されている中国美術館~珠市口間の開業は、2021年12月を予定している。2022年2月予定の北京冬季オリンピックに間に合えばよいようだ。
これにより北京地下鉄8号線は北京京港地下鉄14号線同様、分断された路線となってしまった。
3. 結び
今回の2018年12月30日北京地下鉄ダイヤ改正では、2路線の同時延伸や開業によりつぉお鐵道が利用できるエリアが拡大したほか、飛び地路線の解消も図られることとなった。
ただ、分断路線がまた1つ増えることとなり、開発途中の北京市内ではミッシングリンクがまだ目立つ。
2022年の北京冬季オリンピックまでにどこまで利便性を改善させることができるのか、見守ってゆきたい。
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