5年ぶりの快速あいづ指定席復活と東北本線で5両編成のワンマン運転開始へ! JR東日本仙台支社ダイヤ改正(2020年3月14日)

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JR東日本仙台支社は2019年10月25日、プレスリリースにて2020年3月より磐越西線を走行する一部列車に指定席を設けると公表した( 磐越西線への指定席着席サービスの導入について )。またJR東日本仙台支社は2019年12月13日、プレスリリースにて2020年3月14日にダイヤ改正を行うと公表した( 2020年3月ダイヤ改正について )。今回はこれから、2020年3月14日に実施した常磐線を除く福島県内でのダイヤ改正について見ていく。

2020年3月14日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 磐越西線に快速あいづ設定で指定席復活へ!

今回の2020年3月JR東日本仙台支社ダイヤ改正では、磐越西線に指定席が復活する。

磐越西線の指定席は快速あいづライナーに連結していたが、使用していた485系特急型車両の老朽化により2015年3月13日を以て最終運行となった。これ以降5年間に渡り磐越西線には観光用列車を除き指定席を連結していない。

しかし2020年3月より磐越西線を運転しているE721系の一部に半室指定席を設け、磐越西線の指定席が復活することとなった。イメージ画像から推察するにピンク帯の4両編成ではなく赤帯の2両編成に設置するようだ。E721系4両固定編成は2019年現在磐越西線で運用していないが、東北本線などで使用している4両固定編成を転属させる気はないようだ。

なお快速あいづの普通車指定席のシートピッチは96cmで、JR東日本の東京近郊普通列車グリーン車の97cmとあまり変わらない。またJR西日本新快速用223系・225系(いずれも自由席)のシートピッチが91cmであることを考えると、コスパは悪くはなさそうだ。

ただ磐越西線ではE721系で運行する列車のうち2両で運転する列車はワンマン運転を行っており、車内での料金収受が難しい。このため快速あいづは2両で運転する場合でもツーマン運転を行っている。

なおこの指定席連結のE721系、実は1本しかないようだ。というのも、JTB時刻表2020年3月号を見る限り、一部の日の快速あいづで指定席の連結がないのだ。つまり点検などの代走時には全席自由席のE721系で運用するようだ

ただ、磐越西線は減車したとはいえたいてい着席できる(多客期も増結を行うのでそこまで混んでない)ので、指定席を設けても会津若松市や福島県の自己満足でしかない。もっともJR東日本からすれば増収になるので断る理由はないのだが(郡山での乗継割引もないので新幹線と乗り継いでも指定席は半額にならないし)。

このほか磐越西線では新潟支社の車両置き換えにより一部のキハ40系列での列車をGV-E400形に置き換えることとなった。これに伴う所要時間の変更はない。




2. 東北本線で5両ワンマン開始へ!

また今回の2020年3月JR東日本仙台支社ダイヤ改正では、東北本線で5両固定編成でのワンマン運転を開始する。

これまでJR東日本ではワンマン運転は最長2両までとしてきたが、今回のダイヤ改正で大幅に拡大することとした。

5両編成でワンマン運転を行うのは東北本線黒磯~白河間で、ワンマン補助機能の付いた専用のE531系を使用する。

もっとも東北本線黒磯~新白河間は2018年度の輸送密度が2,348人/日・往復しかなく、平日朝でも毎時3両あれば十分運びきれるし、残りの時間帯も毎時2両であれば運べてしまうレベルの輸送量しかない(もっとも昼間は毎時1両で十分運びきれてしまう)。そんな中でE531系を配置しているのは交直デットセクションがありかつ近所を走る交直流対応車がE531系しかなかったためであり、そのE531系は最短でも5両編成しかなかったためしぶしぶ5両編成で運転している。

ただそもそもワンマン運転可能な2両分しかないところで5両編成しか運用できないという理由でワンマン運転できないのは非効率である。このため今回のダイヤ改正より東北本線で5両ワンマン運転を行うこととしたようだ。

なおこれにより東北本線黒磯~白河間からキハ110系列が撤退することとなった。

また白河以北では4両編成のワンマン運転は今回のダイヤ改正では行わなかった。ただ今後JR東日本では最大6両編成までワンマン化を推し進めるとしており、今後はE721系4両固定編成でもワンマン運転を行う可能性はありそうだ。





3. 只見線で車両置き換えへ!

また今回の2020年3月JR東日本仙台支社ダイヤ改正では、只見線で車両置き換えを実施する。

只見線では毎年1月20日~3月31日まで会津柳津~会津川口間で冬ダイヤによる減速運転を行っている。このことから只見線での新ダイヤの反映は毎年4月1日となっている。

今回のキハ120形導入により、只見線でも概ね1分程度所要時間を短縮している。キハ40系列より加減速が優れているので、性能を存分に活用してるようだ。

またほぼ同時期に只見線只見~小出間でもキハ40系列からキハ110形に置き換えた。つまり2020年春にあっという間に只見線の車両を全て置き換えてしまったのである


4. 結び

今回の2020年3月JR東日本ダイヤ改正では、磐越西線での指定席復活と新車投入により、利便性が大きく上がった。

ただ各線とも自治体やJR東日本の意図が大きく、沿線住民を置き去りにしている感が否めない。

今後JR東日本仙台支社でそのようなダイヤ改正を実施していくのか、見守ってゆきたい。

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