E257系投入で踊り子車両置き換えと湘南ライナー特急格上げへ! JR東日本ダイヤ改正予測(2021年3月予定)

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JR東日本横浜支社は2019年11月28日、プレスリリースにて東海道本線特急「踊り子」の車両置き換えを行うと公表した( 特急「踊り子」にリニューアル車両を順次投入します )。今回はこれから2021年3月実施予定のJR東日本ダイヤ改正のうち、東海道本線特急「踊り子」及び座席指定制列車「湘南ライナー」などについて予測していく。

2021年3月ダイヤ改正予測一覧はこちら!

1. 特急「踊り子」はE257系にに統一へ!

今回の2021年3月実施予定のJR東日本ダイヤ改正では、東海道本線特急「踊り子」から185系(「サイコ新快速」型車両)が引退し、E257系に統一する見込みだ。

E257系の特急「踊り子」への運用は前回の2020年3月14日JR東日本ダイヤ改正より実施しているが、この際は185系の置き換えは行わずむしろ185系より後に投入したE251系(「スーパービュー踊り子」型車両)を置き換えた。ただE257系を基本編成だけでも東海道線に13本投入することを考えると185系の車両置き換えを行い、2021年3月ダイヤ改正で特急「踊り子」はE257系での運転に統一する可能性が高い。

なぜ110km/hしか出せず普通列車にすら最高速度で負ける自称特急型車両の185系が40年も東京を出入りできていたというと、東海道線特急「踊り子」は運転区間が短いくせに運転時間帯も短いことから原則1日1往復までしか運用できないこと、土休日のみ運転の列車が多く週5日持て余す編成が多いことなどから台車の摩耗が進まなかったこと、そもそも1日当たりの列車走行キロが短いので車両を置き換えても省エネ効果が小さいことなどが挙げられる。E231系やE233系より遅い110km/hでチンタラ走っていても追い出されなかったのはそのためだろう。

特急「踊り子」は臨時列車も合わせて185系とE257系合わせて伊豆急下田発着だけでも13運用あり、修善寺発着も185系を4運用使用している。これは東海道線特急「踊り子」に投入する予定のE257系の9両編成13本と5両編成4本に一致する




ただ運用数と投入予定本数が同一だと車両点検をいつするんだという話になりかねない。もっとも伊豆急下田発着の13運用のうち2運用はお盆や年末年始などの多客期にしか動かないし臨時「踊り子」の一部は185系7両編成での運転のためE257系9両編成に置き換えられれば減便を図る可能性があるし、修善寺発着編成も4運用必要なのは週1日だけである。そう考えると一応車両点検がままならなくなることはなさそうだ。もっともE257系を東海道本線臨時快速「ムーンライトながら」として運行する余裕はないが

この特急「踊り子」の車両置き換えにより最高速度が185系の110km/hからE257系の120km/hに引き上がることから、数分程度の所要時間短縮は見込めそうだ。

また同時に全席指定席化を行う見込みのほか特急料金の見直しも行われ、常磐線特急「ひたち」「ときわ」や中央本線特急「あずさ」「かいじ」と同じ料金体系を採る見込みだ。なお2020年3月14日JR東日本ダイヤ改正で登場した「サフィール踊り子」は引き続きA特急料金を採用する見込みだ。これによりJR各社の旅客営業規則上の全国適用のB特急料金を唯一適用していた三島を通る特急利用も料金が変わり、旅客営業規則上の全国適用のB特急料金適用区間がなくなり、B特急料金はJR東日本、JR西日本、JR九州の3社が独自に導入しているもののみとなる見込みだ。

(11.12 追記)このほか、これまで料金を徴収していなかった伊豆箱根鉄道駿豆線内でも特急料金200円を徴収することとなった。これにより特急「踊り子」の下り列車(修善寺方面)では伊豆箱根鉄道線内にて乗車券のみで利用できたが、今回のダイヤ改正より廃止となる見込みだ。




2. 「湘南ライナー」特急格上げか

また今回の2021年3月実施予定のJR東日本ダイヤ改正では、東海道線座席指定制列車「湘南ライナー」「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」を特急に格上げする見込みだ。

もちろん平日夜間に実施している藤沢→小田原での料金不要の快速としての運転は消滅、小田急江ノ島線からの乗り継ぎを含む藤沢→小田原間の料金不要列車の平日夕ラッシュ時の運転本数は減少すること間違いない。

これにより乗車整理券520円から事前特急料金1,020円に値上げする予定だ(ただし品川~藤沢間の利用に限り760円)。確かに値上げ幅だけ聞くと概ね2倍になるから割高感は否めないのだが、2019年3月16日JR東日本ダイヤ改正で登場した中央線特急「はちおうじ」と比べると運転区間が長いので特急料金が高くなるのは必然だし(というかこれまでグリーン車自由席よりはるかに安い520円で利用できていたことの方が不思議である)、小田急特急ロマンスカーの特急料金が新宿~小田原間で910円であることを考えると法外な料金設定とも言えないし比較的妥当な価格設定ではないかとは思う。

また215系10両編成は1,011席の確保があるが、E257系9両編成は546席しか座席がない(うちグリーン車48席)。まあ2019年までは毎日満員御礼状態ではあったものの乗車料金が500円値上がりするので利用は減るのだろうが、座席数の減少が大幅である。5両の付属編成を連結すれば14両になるじゃないかと言う人もいるだろうが、そもそも5両編成298席を追加した所で215系10両編成の1,011席には遠く及ばないし、既に185系運用の「湘南ライナー」のうち2運用は付属編成をつなげた15両編成での運転となっており215系運用分の「湘南ライナー」すべてがE257系置き換え時に5両の付属編成を連結するというのは不可能なのである。




中央本線「中央ライナー」の場合は特急「はちおうじ」になっても1列車当たりの定員数が変わらないこと、周囲には同一料金で利用できる特急「あずさ」「かいじ」も運転していることから特急格上げ時に減便を行ったが、東海道線「湘南ライナー」は周囲に在来線特急の運転はないこと、先述したように1列車当たりの座席数の大幅減が見込まれることから「湘南ライナー」の減便はほぼないのではないだろうか。

なお現在東海道線「湘南ライナー」は新宿発着の「おはようライナー新宿」や「ホームライナー小田原」も合わせると平日朝は9運用、平日夜は10運用となっている。つまりE257系基本編成13本で全ての「湘南ライナー」の置き換えは可能と言うことになる

そうなると215系の「湘南ライナー」引退は必至なほか、おそらく転属する先もなく海外に譲渡しても通勤列車に向かないので日本国内で廃車となるのだろう。

(11.12 追記)なお「湘南ライナー」「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」の代替として設定する特急列車は「湘南」となった。中央線特急では「はちおうじ」「おうめ」などひらがな表記であったが、東海道線特急で漢字表記にしたのは昼間に運転している特急列車の愛称が漢字の列車しかなかったため、それに合わせたのだろう。


3. 結び

今回の2021年3月実施予定のJR東日本ダイヤ改正では、E257系の改造完了により東海道線特急「踊り子」や「湘南ライナー」で運用開始する見込みだ。

一方全席指定席化の可能性や「湘南ライナー」の特急格上げの可能性が高く、料金値上げは避けられなさそうだ。

今後東海道線でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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