脱線事故からの復旧までいよいよ大詰め! 長崎電気軌道ダイヤ改正(2017年10月23日)

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長崎電気軌道は10月4日、プレスリリースにて10月23日に公会堂前交差点の線路改修工事のためダイヤ改正を行うと公表した( 公会堂前交差点分岐工事に関するお知らせ )。今回はこれについて見ていく。

1. 運行本数は概ね事故前に戻る

前回のダイヤ改正で微調整を行った路面電車を運営する長崎電気軌道であるが、今回2017年10月23日ダイヤ改正では脱線事故を4回繰り返した公会堂前交差点(公会堂前電停付近)でのポイント工事の影響でダイヤ改正を行うこととなったが、内容は現状と比べて大きく変更している。

今回のダイヤ改正では、公会堂前交差点のポイント使用停止により、本来赤迫~長崎駅前~公会堂前~蛍茶屋間で運行される3系統が一時的に赤迫~長崎駅前~公会堂前間に短縮されることとなった。しかしこれまで公会堂前ポイント対策で運行されていた赤迫行き2系統がほぼ消滅し、早朝深夜のごく一部の便のみとなる。
その他にも1系統は昼間5分間隔と前回のダイヤ改正でなった他、4系統も20分間隔から8分間隔になり、増発される。運行本数の改善により、西浜町での乗り継ぎ券の発券を停止する。




ここまで見て行くと、現状と比べれば大きなダイヤ改正となっているが、内容を見て行くと実は3系統が公会堂前折り返しになること以外は概ね2015年10月の3度目の公会堂前交差点脱線事故前とほぼ同じダイヤとなり、2017年10月14日のJR東日本水戸支社のダイヤ改正で21日の常磐線富岡復旧を見据えたものになっていたり、2016年12月18日のJR西日本広島支社のダイヤ改正で可部線のあき亀山延伸を見据えたものになっていたのと同様に、完全復旧を見据えたダイヤ改正であるものと思われる。

2. 3系統蛍茶屋復活はいかに

過去に少なくとも4回の脱線事故を起こしている3系統であるが、今回は大掛かりなポイントの交換を行う見込みだ。

過去はポイン分岐器を低くして削ることが行われていたが、過去3度の脱線事故で効果はなかなか上がらず、今回はカーブの曲率を変えるという大掛かりなものとなった。事故から工事設計まで1年を要しており、ポイント改修工事も2017年10月10日から11月下旬までを予定している。12月には3系統の蛍茶屋乗り入れは両方向ともに再開するものと思われるが、再開される際乗り継ぎ券のない全ての区間で他の系統と重複する4系統が8分間隔のまま必要なのか、気になるところだ。


3. 結び

今回の2017年10月23日長崎電気軌道ダイヤ改正では、脱酸事故からの復旧に伴いほぼ脱線事故前の平常運行と戻るダイヤ改正を行うこととなった。今後長崎電気軌道がどのように全線再開されるのか、注目して行きたい。

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