JR東海は5月19日、プレスリリースにて2017年夏の臨時列車を公表した( http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000033979.pdf )。またJR九州も5月19日、プレスリリースにて2017年夏の臨時列車を公表した( https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/05/19/170519natunozouhaturesshagoannai.pdf )。前回は臨時「ひかりレールスター」について見ていたが、今回はそれ以外の列車について見ていく。
2017年8月に運行される「のぞみ」潰しの速達型「ひかりレールスター」についてはこちら!
1. 多頻度「みずほ」は全て毎日運転に
山陽・九州新幹線では前回2017年春の臨時列車で4本中3本が毎日運転の臨時列車となった多頻度「みずほ」が運行されていたが、今回の2017年夏の臨時列車公表では多頻度「みずほ」が2往復4本とも毎日運行となり、実質「みずほ」8往復が毎日運行されることとなった。JR西日本管内では北陸新幹線が「かがやき」「はくたか」で軒並み減便となったが、2017年6月のJR西日本定例記者会見では北陸新幹線は前年比3%減、山陽新幹線は8%増であることを考えると妥当なことなのであろう。
山陽新幹線内では先述の多頻度「みずほ」以外にも増発模様だ。昨年の夏の臨時列車は熊本地震による徐行の影響で「さくら」が軒並み熊本発着になるなど大きくダイヤが乱れたが、今年は山陽・九州直通「みずほ」を先述の毎日運転の臨時列車を除くと31本、山陽・九州直通「さくら」を111本、山陽新幹線内で完結するN700系8両編成による「ひかり」を49本、九州新幹線内完結「さくら」を75本運行する。
このほか、JR九州では九州新幹線の曜日運転の九州新幹線内完結「さくら」は定常通り運行される。
2. 対西政策の「のぞみ」を潰されたJR東海は激高
今回は信州デスティネーションキャンペーンをJR東日本と共同で行うJR東海は、対山陽新幹線向け政策として用意した「のぞみ」を格下の「ひかりレールスター」に潰されたことにより激高。今回の2017年夏の臨時列車プレスより山陽新幹線直通「のぞみ」の表記を表から削除した。東海道新幹線は日曜運転「ひかり」と曜日運転「こだま」が従来通り運行されるなど、東海道新幹線では例年通り運行本数を昨年より1%増としている他、JR西日本のプレスによれば山陽新幹線「のぞみ」は昨年より16本増えて(1%増)1533本運行される。
山陽新幹線については「のそみ」の臨時列車をJR東海の画策により多数設定しなければならないためその他の臨時列車をなかなか設定できないでいるが(「さくら」に博多で抜かされる臨時「さくら」を設定しなければならないほど)、東北新幹線とほぼ同じ輸送量であることを考えれば山陽新幹線内だけで見ればかなり余裕のある輸送量であるように思える。東海道新幹線内での混雑均等化を図るためだと思われるが、2027年のリニア中央新幹線名古屋開業までは山陽直通「のそみ」が多数設定されるのであろう。
その他、JR東海の在来線では昨年夏は行われなかった身延線特急「ワイドビューふじかわ」の臨時列車が設定されたり、毎回恒例の臨時夜行快速「ムーンライトながら」も運行される。
3. 結び
今回の2017年夏の東海道・山陽・九州新幹線の臨時列車運行では、2017年8月に「のぞみ」潰しの速達型「ひかりレールスター」の運行などがあるものの、それ以外はJR東海が激高したくらいで内容としてはいつも通りの微増となった。速達型「ひかりレールスター」のような臨時列車が今秋・冬にも設定されるのか見守りたいと思う。
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