JR西日本は2019年5月17日、プレスリリースにて2019年7月~9月に運転する夏の臨時列車について公表した( 2019年夏の臨時列車の運転について )。今回は2019年7月~9月に運転される東海道・山陽・九州の各新幹線の臨時列車について見ていく。
2019年3月16日全国一斉ダイヤ改正まとめについてはこちら!
1. 東海道新幹線でも引き続き増発へ
JRグループ各社では例年に引き続き多客期を中心に新幹線では臨時列車の増発、在来線特急では増結を中心に行われる。今回は東海道・山陽・九州の各新幹線の臨時列車について前年と比べながら見ていく。
まずはJR東海のプレスリリースによると、今回の2019年7月~9月東海道新幹線夏の臨時列車運転における総運転本数は35,206本(前年比357本増、1.0%増)となっている。
特に8月9日には436本の列車を運転するとしており、最も混雑するお盆期間中のこれ以上の増発が難しくなってきている。2020年3月ダイヤ改正で「のぞみ」が最大毎時12本運転されるようになることで次年以降はさらなる増発ができるようになるものと思われる。
2. 速達型「ひかりレールスター」継続設定へ
またJR西日本のプレスリリースによると、今回の2019年7月~9月山陽新幹線夏の臨時列車運転期間では期間中「のぞみ」は1,689本(前年比43本増、2.6%増)、うち博多発着「のぞみ」は1,123本(前年比47本増、4.4%増)、「みずほ」217本(前年比183本減、45.8%減)、「さくら」149本(前年比45本増、43.3%増)、「ひかり」109本(前年比78本減、41.7%減)、「こだま」4本(前年比2本増、100.0%増)となり、総じて山陽新幹線の臨時列車は2,168本(前年比171本減、7.3%減)となっている。
今回の2019年夏の臨時列車運転では、「のぞみ」潰しの姫路発着の臨時「ひかりレールスター」が継続設定される。5月と6月は運転日がなかったが、7月~9月は少なくとも各月1往復以上は運転されるようだ。
ただ、「のぞみ」が増加した分、「さくら」と「ひかり」の合計は減少することとなった。もっとも「さくら」は増発しているので九州新幹線直通利用に陰りがあるというわけではないのだが、「さくら」のスジを山陽新幹線区間内の新大阪~博多間に短縮した「ひかり」が大幅に削減していることを考えると、新大阪~博多間の移動は「のぞみ」を利用してほしいということなのだろう。
近年「のぞみ」の臨時列車本数が増加してきている山陽新幹線ではあるが、現在最大毎時5本運転できる「のぞみ」はN700系投入完了後も運用本数の関係で毎時6本にするのは難しいものと思われる。少なくとも2021年3月のN700Sの「のぞみ」毎時1本運転化までは臨時列車の大幅増発はなさそうだ。
3. 九州新幹線は定期化で臨時列車削減へ
>またJR九州のプレスリリースによると、今回の2019年7月~9月九州新幹線夏の臨時列車運転期間では期間中「みずほ」は217本(前年比183本減、45.8%減)、「さくら」は233本(前年比49本増、26.6%増)、そのうち博多発着の九州新幹線内完結「さくら」が84本(前年比4本増、5.0%増)となり、総じて九州新幹線の臨時列車は450本(前年比134本減、22.9%減)となっている。
「みずほ」が減っているのは2019年3月16日ダイヤ改正でほぼ毎日運転の「みずほ」2往復中1往復が定期化したためであり、「みずほ」の定期列車と合わせた総運転本数は1本増えていることから、ほぼ横ばいのようだ。
4. 結び
今回の東海道・山陽・九州新幹線夏の臨時列車運転では、各新幹線で臨時列車が増発し、定期列車と合わせると3新幹線とも前年より増発されることとなった。
ただ東海道新幹線では多客期を中心に運転本数が逼迫していることから、2020年3月ダイヤ改正で現在の「のぞみ」最大毎時10本から毎時12本にまで増発することとしている。
今後3新幹線でどのような臨時列車が運転されるのか、見守ってゆきたい。
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