天津軌道交通は10月21日、プレスリリースにて10月22日に地下鉄5号線を開業すると公表した( 10月22日 天津地铁5号线开通试运营开通车站26座 最小间隔6分钟 )。また天津軌道交通は12月2日、プレスリリースにて12月3日に地下鉄1号線を延伸すると公表した( 关于天津地铁1号线东延线双林站、李楼站开通试运营 )。今回はこれについて見ていく。
1. 新線開業へ
今回の2018年10月22日天津軌道交通ダイヤ改正では、地下鉄5号線が開業した。
丹河北道~中医一附院間に及ぶ全長35km、26駅に及ぶ路線となっている。線形からするに、地下鉄3号線のバイパス機能を持たせたいようだ。最高速度は80km/h、6両編成B型車での運転となっているが、将来7両への増結を想定しているようだ。全線所要時間は57分となっている。
終日に渡り全線運転を行っており、平日朝夕ラッシュ時は約6分間隔、昼間は平均7分30秒間隔で運転される。
昼夕輸送力比(日本の基準で適正値60〜78%/推奨値66%~75%)を計算すると80.0%となり、空席はあまり目立たないようだ。
初電は南行き(丹河北道発中医一附院行き)が丹河北道6時02分発、北行き(中医一附院発丹河北道行き)が中医一附院6時02分発で設定されている。
終電は南行き(丹河北道発中医一附院行き)が丹河北道22時41分発、北行き(中医一附院発丹河北道行き)が中医一附院22時46分発で設定されている。
なぜ初終電時刻が中国の地下鉄・都市鉄道にしては珍しくきっかり発車になっていないかというと、地下鉄5号線では今後両端とも1駅ずつ延伸する計画があるようだ。その際にきっかり発車になるようにあらかじめ初終電を設定しているのであろう。
2. 路線延伸へ
また今回の2018年12月3日天津軌道交通ダイヤ改正では、地下鉄1号線が延伸した。
延伸したのは東の終点だった財経大学~李楼間の2駅間となっている。このうち中間駅の双林はかって地下鉄1号線が再開業した際に車庫が隣接していることから設置されていた駅であるが、双林以東の延伸を行うにあたり旧駅(地上駅)から延伸不可能であることが発覚、中部国際空港乗り入れ直前の名鉄常滑線の榎戸~常滑間を1年8か月運休させ立体交差化及び中部国際空港乗り入れ化を行たのと同様、天津地下鉄1号線でも双林駅を地下化して東に延伸させるべく2年間休止させて旧駅の位置で新たに地下新駅を造ることとなった。
つまり今回の地下鉄1号線の延伸は、すでに開業していた区間の再開業ともとれる。
このことから、計画の双橋河までの完成を待たずして、折り返し線の設置できる李楼まで先行開業させて、休止せざるを得なくなっていた双林の再開業を急いだのではないだろうか。
初電は南東行き(劉園発李楼行き)が劉園6時00分発、北西行き(李楼発劉園行き)が李楼6時00分発で設定された。
また終電はは南東行き(劉園発李楼行き)が劉園22時47分発、北西行き(李楼発劉園行き)が李楼22時49分発で設定された。
3. 結び
今回の2018年10月22日及び2018年12月3日天津軌道交通ダイヤ改正では、新線開業に伴い利便性が向上し、既存の地下鉄路線の混雑緩和につながりそうだ。
また先行開業という形で路線の再開業も実施されることとなった。
今後天津軌道交通でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
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