横浜シーサイドラインは2019年3月8日、プレスリリースにて2019年3月31日に金沢八景駅を本駅に移設しダイヤ改正を行うと公表した( 3月31日(日) ダイヤ改正を実施します )。今回はこれについて見ていく。
2019年3月16日全国一斉ダイヤ改正まとめについてはこちら!
1. 金沢八景本駅開業で利便性向上へ
今回の2019年3月31日横浜シーサイドラインダイヤ改正は、2016年12月1日ダイヤ改正以来約2年4か月ぶりにダイヤ改正を実施する。
横浜シーサイドラインでは1989年7月5日の開業以来、長らく金沢八景は仮駅として設置されていた。
このことから金沢八景での京急とシーサイドラインの乗り換えは地上に出て信号を渡る必要があり、改札口から改札口までの移動には5分程度移動する必要があった。
このような乗り換えアクセスの悪さは横浜市及びその周辺によくあることで、戸塚バスセンターや大船バスセンターは駅の改札口からのりばにたどり着くまでに徒歩5分では済まない。神奈中バスあるあるなのだが、一向にアクセスを改善させる予定はなく、戸塚に至ってはその間に商業ビルを建ててしまっている。
しかし今回の金沢八景駅本駅開業に伴い、京急線から1〜2分で乗り換えられるようになった。
なお京急でも2010年5月16日には京急の金沢八景を快特停車駅に格上げした。それまで昼間は4両編成文庫から快特併結の普通品川行き毎時3本しか品川まで直通する速達列車は運転されなかったが、この快特停車駅格上げに伴い昼間は毎時6本の快特が来るようになったほか、平日夕ラッシュ時も乗り換えなしで品川・横浜方面から文庫乗り換えなしで金沢八景まで行けるようになり、利便性が向上した(もっとも、昼間の金沢八景から横浜方面に向かう列車はこのほかに羽田空港~新逗子間運転の4両編成の特急、但し京急川崎~金沢文庫まで快特併結のため神奈川新町通過が毎時3本あり、合計毎時6本の横浜直通速達列車が確保されていたが確保されていたが、エアポート急行運転開始に伴い昼間の快特12両運転を大幅に縮小したことからその代替要素が非常に大きいのだが)。
このように金沢八景の利便性向上は京急でも横浜シーサイドラインでも図られており、相互に接続が改善されつつあるようだ。
2. ダイヤはどうなる
今回の2019年3月31日横浜シーサイドラインダイヤ改正は、どのようなダイヤ改正を実施したのだろうか。
今回のダイヤ改正の骨子はあくまで金沢八景の移転であり、ほとんどの時間帯で金沢八景発着時刻の変更に終始している。
このため、平日・土休日昼間は7分30秒間隔(毎時8本)、平日夕ラッシュ時は5分間隔(毎時12本)となっており、昼夕輸送力比は66.7%のまま維持されている。
一方平日朝ラッシュ時は運用本数が限られていることから、大幅な時刻変更が実施されている。これにより平日朝ラッシュ時の金沢八景始発の運転間隔が4分間隔から4分30秒間隔に延び、輸送力が11.1%減少することとなった。
なお上り初電は金沢八景5時00分発新杉田行きの全線運転となっているが、この前に車庫を出庫する並木中央5時13分発新杉田行きを増発することとなった。なおこれに伴うJR東日本根岸線への接続変更はない。
3. 保安上の理由により臨時ダイヤへ
しかし今回の2019年3月31日横浜シーサイドラインダイヤ改正の後、2019年6月1日の新杉田での衝突事故の影響で減便を余儀なくされている。
これにより平日朝ラッシュ時は概ね6分間隔(毎時10本)、昼間は12分間隔(毎時5本)、平日夕ラッシュ時は7分30秒間隔(毎時8本)の運転に減便している。
また愛知高速交通Linimoも乗客要因が大きいと思われる事象の発生により保安上の理由で2019年8月10日より臨時ダイヤを実施し終日に渡る減便を行うとしている(こちらは10月頃に元通り復便予定)。
無人中量輸送システムは無人運転の先駆けであり、今後の安定した大量輸送を維持・拡大するためにも必要不可欠なことだ。今後どのように安全対策が図られるかは注視すべきものと思われる。
4. 結び
今回の2019年3月31日横浜シーサイドラインダイヤ改正では、金沢八景の本駅開業により利便性が向上することとなった。
しかし臨時ダイヤでの運転を余儀なくされていることから、十分に設備を発揮しきれていないようだ。
今後横浜シーサイドラインでどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
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