東京メトロは2019年10月28日、プレスリリースにて2020年3月14日に地下鉄有楽町線と地下鉄副都心線でダイヤ改正を行うと公表した( 2020年3月14日(土)有楽町線・副都心線のダイヤを改正します )。今回はこれについて見ていく。
同日実施の2020年3月14日西武池袋線ダイヤ改正についてはこちら!
1. 地下鉄有楽町線で昼間に増発へ
今回の2020年3月14日東京メトロダイヤ改正では、2019年3月14日東京メトロダイヤ改正以来約1年ぶりに地下鉄有楽町線でダイヤ改正を行った。
今回のダイヤ改正では、地下鉄有楽町線で昼間に増発を行い、平均6分間隔(毎時10本)から平均毎時5分間隔(毎時12本)に増発することとなった。これにより輸送力が20.0%増加した。
ただし昼間に増発したのは新木場~小竹向原~西武線直通列車である。このため小竹向原~和光市間は今回のダイヤ改正で昼間の増発は行われなかったのだが、そもそも2008年6月16日の地下鉄副都心線開業時から昼間平均5分間隔での運転となっていたため、既に乗車チャンスは確保している。もっとも東京の中心部区間よりも運転本数が多かったため、確実に座れたのは言うまでもない。
これにより昼間は地下鉄有楽町線から西武線直通列車が毎時4本から毎時6本に増発し、和光市発着の毎時6本と昼間だけ見れば同数になった。一見すると均等で良くなったかのように見えるのだが(もっとも平日朝夕ラッシュ時の偏りを見ればそんなことはないのだが)、この西武線直通列車の増発により昼間に地下鉄有楽町線から西武線直通列車が続行するようになった。
まあ小竹向原で地下鉄副都心線から来る和光市方面列車に対面乗り換えすればいいだけの話なので利便性が大きく低下することはないが、せっかく対面接続させるのなら地下鉄有楽町線からの西武線直通列車を均等に配置できなかったのかとは思う。
これにより東京メトロで各駅停車が昼間平均5分間隔以内で運転しないのは地下鉄南北線と地下鉄副都心線のみとなった。この両線は東京メトロの中でも輸送量が少ない路線なので、昼間の増発は難しいだろう。
2. 地下鉄有楽町線で朝夕も増発へ
今回の2020年3月14日東京メトロダイヤ改正では、地下鉄有楽町線で朝夕にも増発を図る。
平日朝は新木場9時16分発行池袋行きと池袋10時12分発新木場行きの増発を図る。
ただ平日夕ラッシュ時は毎時15本(平均4分間隔)のまま変わりないことから、昼夕輸送力比は66.7%から80.0%に変化した。
土休日は和光市7時09分発新木場行きと新木場8時21分発新木場行きの1往復を増発した。このほかに夜間に増発を行い、19時台以降も概ね5分30秒間隔で運転するほか、従来の昼間の運転間隔であった6分間隔での運転時間帯を概ね19時台まで空から2時台までに3時間程度拡大した。
なお、今回の東京メトロ有楽町線ダイヤ改正に合わせ東武東上線でも和光市~志木間の地下鉄直通列車で時刻修正を行っている。といっても平日夕方に若干1本が16分ずれたこと以外は1分程度しか変わっていない。東武鉄道が野田線のダイヤ改正には触れたのに東上線のダイヤ改正についてはあっさりとした簡素なもので済ませたのはそのためだろう。
3. 結び
今回の2020年3月14日東京メトロ有楽町線ダイヤ改正では、昼間に増発を行い利便性の向上を図った。
今後新型車両17000系の投入により車両更新を行う中、地下鉄有楽町線や副都心線でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
コメント